塗装の基礎知識

外壁塗装の全工程を徹底解説!こだわりの下地処理と使用道具

外壁塗装の全行程解説

こんにちは。今回は、外壁塗装の現場で実際に行っている作業内容を、工程ごとに詳しくご紹介します。特に私たちがこだわっている「下地処理」については、使っている道具や方法まで深掘りしてお伝えします。

塗装というと「ペンキを塗るだけ」と思われがちですが、実は塗る前の工程=下地処理が命とも言えるほど重要です。外壁塗装の品質や耐久性は、この工程によって大きく左右されます。

この記事では、以下のような内容について詳しく書いています。

  • 外壁塗装の工程全体

  • 下地処理の重要性

  • 使用する道具や材料の詳細

  • 実際の作業風景やポイント

外壁塗装を検討中の方、施工業者を選ぶ基準に迷っている方にもぜひ読んでいただきたい内容です。

【工程1】現地調査・お見積り

現地調査のようす

外壁塗装の第一歩は「現地調査」です。建物の状態や構造、劣化状況を確認し、塗装すべき面積や必要な作業内容を正確に把握します。

外壁・屋根・バルコニーを含め、建物全体を丁寧に調査します。外壁や屋根の面積は、実際に測定して出すため、巻尺(スチールメジャー)やレーザー距離計などを使用します。また、窓やドアの開口部は塗装対象外となるため、それらの大きさも測って差し引きます。この際に使う主な道具は以下のとおりです

現地調査での使用道具

  • 打診棒(だしんぼう):外壁を軽く叩いて浮きや剥がれをチェック

  • クラックスケール:ひび割れの幅を測定するためのスケール

  • スチールメジャー:塗装面積を測定する
  • レーザー距離計:届かない高さの長さを測る
  • デジタルカメラ:劣化箇所の記録に使用

調査で雨漏りが見つかった場合

雨漏り調査

屋根の調査では、はしごを使って実際に屋根の上に上がり、ひび割れや劣化、雨漏りがないか細かくチェックします。屋根の構造や勾配、安全性を確認したうえでの作業となります。

バルコニーについても、防水層の劣化やひび割れ、排水の詰まりがないかを確認します。排水口にゴミが詰まっていないか、既存の防水層が膨れていたり剥がれていたりしないかなどを丁寧に見ます。

もし雨漏りが見つかった場合は、さらに専門的な「雨漏り調査」を行います。雨漏りの原因箇所を特定するためには以下のような道具を使用します

雨漏り診断で使用する道具

  • 散水調査用のホースとノズル:再現性のある水の流れを作るため

  • 水分計:壁や天井の水分含有率を測定

  • サーモグラフィーカメラ:温度の違いで漏水箇所を可視化

これらを用いて、雨水の侵入経路を徹底的に追求します。雨漏りは放置すると建物内部の腐食やカビの原因にもなるため、非常に重要な工程です。

【工程2】足場計画

足場計画

足場設置の前には、足場担当のスタッフが現地で敷地や周囲の状況を正確に計測し、「足場計画書」を作成します。建物の形状や高さ、障害物の有無を把握するだけでなく、安全性や作業効率を考慮して、最適な足場の組み方を検討します。

特に、建物が敷地いっぱいに建っていて足場が道路にはみ出す場合や、近隣に線路や電線がある場合には、道路使用許可や占用許可などの行政手続きが必要となるため、足場計画は非常に重要です。こうした計画を事前にしっかりと立てることで、工事中のトラブルを防ぎ、安全でスムーズな作業を可能にします。

【工程3】近隣挨拶

近隣挨拶

作業前には近隣住民へのご挨拶も欠かせません。塗料の臭いや騒音、足場の設置などが発生するため、丁寧に説明を行います。

【工程4】色打ち合わせ

色打ち合わせ

塗装の色は、家の印象を大きく左右する重要な要素です。そのため、施工前にお客様との「色打ち合わせ」を丁寧に行います。

まず、色見本帳を使って、豊富なカラーバリエーションの中からご希望の色の方向性を確認します。その後、実際の仕上がりをイメージしやすいように、A4サイズの塗り板見本をご用意し、日当たりや影の具合なども確認いただけます。

さらに、完成イメージをより具体的に把握していただくために、カラーシミュレーションも実施。お客様のご自宅の写真をもとに、複数パターンの色合いをシミュレーションし、外壁と屋根、付帯部(雨樋や破風板など)のバランスを見ながら、じっくりと検討いただけます。

「思っていた色と違った」という後悔がないよう、納得いくまで打ち合わせを重ねてから、最終的な色を決定していきます。

【工程5】足場設置

足場組み

足場の設置は、安全かつ効率よく作業を行うための土台となる重要な工程です。ただ足場を組むだけではなく、事前に敷地の広さや建物の形状、周囲の状況を確認し、綿密な足場計画を立てます。必要に応じて、道路の使用許可や隣地への越境許可などの手続きも行います。

足場設置の際に確認・準備するポイント

  • 建物の高さや形状に適した足場の種類の選定

  • 電線・植木・カーポートなど障害物の確認

  • シート養生(飛散防止)の設置計画

これらをもとに、安全基準を守りながら、作業しやすく、かつ近隣に配慮した足場づくりを心がけています。足場の安定性は、その後の高圧洗浄や塗装作業の質を左右するため、決して妥協せず丁寧に設置しています。

【工程6】下地処理(最重要)

下地処理

私たちが最もこだわっているのが、この「下地処理」です。

外壁や屋根のひび割れ(クラック)や欠け、錆などを補修し、塗装が長持ちするように土台を整える工程です。塗装の出来栄えを左右する非常に重要なステップです。

主な作業内容と使用する道具は以下のとおりです。

下地処理の主な作業内容と使用道具

  1. クラック補修

    • ヘアクラック(0.3mm以下の細いひび):微弾性フィラーを刷毛やローラーで塗布

    • 構造クラック(0.3mm以上):Vカット後、シーリング材を充填

    • 道具:Vカッター、ヘラ、コーキングガン、シーリング材

  2. ケレン作業(旧塗膜や錆の除去)

    • 金属部分や雨樋などの塗装前に行う

    • 道具:皮スキ、ワイヤーブラシ、電動サンダー、サンドペーパー

  3. パテ埋め・段差調整

    • 剥がれた部分や凹みを埋めて平らに仕上げる

    • 道具:パテベラ、エポキシパテ、充填剤

  4. シーリング(コーキング)打ち替え・打ち増し

    • 外壁の目地や窓周りの防水処理

    • 道具:カッター、マスキングテープ、プライマー、コーキングガン、ヘラ、スムーサー、バックアップ材

  5. 養生

    • 塗らない部分(窓や植物など)を保護する作業

    • 道具:マスカー、ブルーシート、マスキングテープ

【工程7】高圧洗浄

高圧洗浄

長年蓄積した汚れやカビ、コケを高圧洗浄機で洗い流します。これをしっかり行うことで、塗料の密着が良くなり、耐久性も向上します。

洗浄作業で使用する道具

  • 高圧洗浄機(エンジン式または電動式)

  • ジェットノズル(強力な水圧で汚れを除去)

【工程8】下塗り

外壁の下塗り

下地処理が終わったら、いよいよ塗装の工程に入ります。

最初の塗装は「下塗り」と呼ばれ、外壁と塗料の接着をよくするためのプライマーを塗布します。 使用する塗料は、素材や劣化状況によって変わり、シーラーやフィラーなどを使い分けます。

※下塗りは基材の劣化状況によって2回塗装することもあります。

厚膜仕上げにする場合は、下塗り時に弾性の塗料で山上げを行います。

下塗りで使用する道具

  • ローラー

  • 刷毛(細かい部分や入り組んだ箇所に)

【工程9】中塗り・上塗り

上塗り1回目

下塗りが乾燥したら、中塗り・上塗りを行います。(中塗りは上塗りの塗料と同じ材料を使うので上塗り1回・上塗り2回とも言います)塗料の性能を発揮させるため、必ず規定の乾燥時間を守り、塗り重ねます。

塗料の種類にはシリコン、フッ素、無機系などがあり、耐久性や価格に応じて選びます。

塗りムラを防ぎ、均一に仕上げるためには、職人の技術が問われる工程でもあります。

上塗りで使用する道具

  • ローラー

  • 刷毛(細かい部分や入り組んだ箇所に)

  • スプレーガン(吹付け塗装時)

【工程10】タッチアップ・検査

タッチアップ

最終チェックでわずかな塗り残しや色ムラ、塗料の飛び散りなどが見つかった場合は、丁寧に「タッチアップ」を行います。
小さなローラーや刷毛を使って、目立たない部分まで丁寧に修正し、美しく均一な仕上がりに整えます。こうした細部の仕上げこそが、完成度を左右する重要な作業です。

タッチアップに使用する道具

タッチアップ
  • ローラー
  • 刷毛
  • ふきん

【工程11】足場解体・清掃

足場解体後の掃除

安全に十分配慮しながら足場の解体作業を行います。足場材の落下や周囲への影響がないように、一つひとつ慎重に解体・搬出していきます。解体後には、敷地内や周辺道路の清掃も丁寧に実施します。使用した養生材や飛散防止ネット、テープ類なども回収し、作業前よりもきれいな状態を目指して仕上げます。

まとめ

外壁塗装は、ただ色を塗るだけの作業ではありません。現地調査から始まり、下地処理や養生など、数々の工程と専門的な道具を駆使して、ようやく完成します。

中でも「下地処理」は塗装の寿命を左右する最も重要な工程です。弊社では、見えない部分こそ丁寧に、をモットーに、信頼いただける施工を行っております。

外壁塗装をご検討の際には、ぜひこうした工程や施工姿勢にも注目してみてください。

 

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