倉敷市 バルコニーのシート防水工事が完成しました 2025.11.21 塗装 目次1 完成写真と仕上がりのご紹介2 今回の現場で採用した工法のまとめ2.1 通気緩衝工法の仕上がり2.2 密着工法の仕上がり3 防水工事は用途や場所(バルコニー、屋上など)によって選ぶべき防水工法が変わります3.1 FRP防水(新築のバルコニーではいま最も多い)3.2 ウレタン塗膜防水(形状が複雑な場所ならこれ)3.3 シート防水(広い場所に向いている)3.4 アスファルト防水(公共施設やビルで多い)3.5 防水の種類別・比較表4 今回の現場にこの工法を選んだ理由5 まとめ こんにちは!数日前にご紹介した「倉敷市 バルコニーのシート防水メンテナンス工事」が無事に完成しましたので、今回はその仕上がりと、実際に採用した防水工法の結果、そしてバルコニーに適した防水の種類についても詳しくご紹介していきます。前回の記事では、既存シート防水の状態や下地調査、通気緩衝工法・密着工法の説明を中心にお伝えしました。今回は、施工完了後の写真とともに、最終仕上がりや防水の選び方を詳しくまとめています。これからバルコニー防水を検討されている方や、防水の種類の違いがよくわからない…という方にも参考になる内容になっていますので、ぜひ最後までご覧ください。 完成写真と仕上がりのご紹介 こちらが完成後のバルコニーの様子です。 全体的にシートの張りも均一で、ジョイント部の処理も丁寧に行っているため、とても美しく仕上がっています。通気緩衝工法を採用した部分では、内部の湿気を逃がしやすくするための脱気筒もしっかり設置しており、今後の膨れ・剥離のリスクが大幅に軽減されています。立ち上がり部分も一度金物を撤去して施工し直したことで、シートの密着性が高まり、弱点になりやすい立ち上がり部もしっかり保護できています。 今回の現場で採用した工法のまとめ 今回のバルコニーは、「通気緩衝工法」+「密着工法」を併用して施工しました。理由は、下地の状態と厚みが場所によって違っていたからです。下地の厚みがしっかり残っている部分 → 通気緩衝工法既存シートを剥がし、新たに貼り直す必要があった部分 → 密着工法それぞれの工法について、施工後の仕上がりとポイントをまとめておきます。 通気緩衝工法の仕上がり 通気緩衝工法では、下地と新しいシートの間に「通気層」を設けるための通気緩衝シートを敷き、その上からディスク(円形金具)で固定し、熱融着で仕上げています。この工法は特に、下地に湿気が残っている可能性があるとき既存シートに浮きが見られるとき今後の膨れを防ぎたいときなどに有効です。今回の現場では、もともと一部のシートにわずかな浮きがあり、内部の湿気を逃がせる環境を作るため、この工法を採用しました。仕上がり後は、シート表面も平滑で、美観性の高い防水層が形成されました。脱気筒もしっかり設置しており、湿気が内部にこもりにくい環境が整っています。 密着工法の仕上がり 密着工法は、下地に直接シートを貼り付ける工法で、一般住宅のバルコニーでも多く使われています。今回の現場では、下地厚が十分でない箇所を一度既存シートを剥がし、カチオンフィラーで下地を平滑に調整してから密着工法で仕上げました。密着工法のメリットは、工期が比較的早い下地がしっかりしている場合に有効コストが抑えられるという点です。今回の施工部分も、下地調整を丁寧に行ったことで、シートの密着も強固で、見た目にも非常に美しく仕上がりました。 防水工事は用途や場所(バルコニー、屋上など)によって選ぶべき防水工法が変わります 防水は大きく分けて4種類あります。FRP防水ウレタン塗膜防水シート防水(塩ビシート・ゴムシート)アスファルト防水それぞれ特徴が違うため、「どれが一番良い」というよりも「どの用途に向いているか」で選ぶことがとても大切です。 FRP防水(新築のバルコニーではいま最も多い) 最近の新築住宅ではFRP防水が主流です。ハウスメーカーの新築戸建てのバルコニーは、ほぼFRP防水といってもよいほど普及しています。 FRP防水の特徴 表面が固く強度が高い工期が短い(1~2日)耐水性・耐摩耗性が高いつなぎ目のない仕上がり 向いている場所 戸建てのバルコニー人がよく歩く場所(洗濯物を干すバルコニーなど) デメリット 固いため、経年でひび割れが入ることがある5〜7年ごとにトップコートの塗り替えが必要新築時にFRP防水が多用される理由は、「施工が早く、仕上がりが均一で、コストバランスが良い」からです。 ウレタン塗膜防水(形状が複雑な場所ならこれ) ウレタン防水は、液体の防水材を塗って膜を作る工法です。狭い場所も広い場所にも向いています。凹凸がある面にも適しています。 ウレタン防水の特徴 複雑な形状でも施工できるつなぎ目がない仕上がり補修がしやすいコストが比較的安い 向いている場所 入り組んだ形状のバルコニー手すりの根元や細かい部分が多い場所既存防水の上から重ね塗りしたい場合 デメリット 厚みが一定になりにくく職人の腕が出やすい乾燥時間が必要で、雨に弱いタイミングがある 万能タイプの防水といえます。メンテナンス工事でも多く使われています。ウレタン防水でも強度の高い材料もあります。 シート防水(広い場所に向いている) 今回採用したのがこちらです。特にマンションやアパートのバルコニー、屋上で多く使われています。現在の主流は 塩ビシート防水 です。 シート防水の特徴 耐候性・耐水性に優れる紫外線に強い大面積に向いている 向いている場所 アパート・マンションの屋上広いバルコニー既存シート防水のメンテナンス デメリット 細かい凹凸や複雑な形には向かない狭い場所 今回の現場のように、広い場所を施工する場合はシート防水が最適です。 アスファルト防水(公共施設やビルで多い) 一般住宅では扱われることは少ないですが、公共施設の屋上、防水層に厚みが必要な建物で使われます。 アスファルト防水の特徴 とても耐久性が高い施工実績が古くから多い厚みがあるため安心感が高い 向いている場所 ビル・学校・施設の屋上大面積の屋上 デメリット 熱を使うため臭いが出やすく、住宅街では向かない 防水の種類別・比較表 今回の現場にこの工法を選んだ理由 今回のバルコニーは、既存がシート防水で、表面の塗膜がほとんど剥がれており、部分的に浮きが出ていました。下地は一部厚みがある箇所と、既存シートを剥がす必要がある箇所が混在していたため、それぞれに最適な工法を選びました。浮き・湿気の懸念 → 通気緩衝工法で湿気逃がし下地厚が薄い → 密着工法でしっかり接着このように、防水工事は現場ごとに最適な方法が変わります。ひとつの工法が万能というわけではなく、状態をしっかり見極めることが大切です。 まとめ 倉敷市のバルコニー防水工事は、通気緩衝工法+密着工法 を併用することで、下地の状態に合わせた最適な補修ができました。・通気緩衝工法で湿気を逃がし、膨れを防ぐ・密着工法で下地が薄い箇所も確実に施工・脱気筒の設置で、今後のリスク軽減・美観性の高いシート防水に仕上がりそして「どの防水が良いか?」は、家の形状や下地の状態によって変わります。防水の選び方を知っておくことで、将来的なトラブルを防ぎ、家を守ることにつながります。今回の現場も、お客様に安心していただける仕上がりになりました。また別の現場でも、防水や外壁塗装の様子をレポートしていきますので、引き続きご覧いただければ嬉しいです。 雨漏りを防ぐ!外壁塗装時に確認したいバルコニー防水工事の重要性 防水工事は施工実績多数のリフォームサポート塗夢 お問い合わせはこちら ブログ一覧へ 関連記事をチェックする