倉敷市 外壁が剥がれた住宅の修繕工事 2025.10.06 塗装 目次1 外壁が剥がれたきっかけ2 剥がれの原因は窓枠からの雨水侵入2.1 外壁を剥がして確認すると…3 修繕の流れ3.1 剥がれたモルタルの撤去3.2 下地板の修繕3.3 防水紙(ルーフィング)の張り替え3.4 ラスカットの施工3.5 モルタルの新規施工4 現在の進捗5 外壁剥がれのチェックポイント6 今回の修繕のポイント7 まとめ 倉敷市の住宅で、外壁の一部が剥がれて危険な状態になっているとのご相談をいただきました。今回の現場は、築年数の経ったモルタル外壁の住宅で、西面の外壁が浮いて剥がれてしまったため、下地から修繕を行う工事です。住宅のオーナー様は現在この家には住まれておらず、ご実家として管理されている空き家でした。お庭の手入れをしていた際に、外壁の一部が剥がれていることに気づかれたのです。外壁の剥がれは、見た目の問題だけでなく、落下や雨漏りなどの危険も伴います。放置すると二次被害につながる可能性があるため、早めの修繕が非常に重要です。今回は、住宅の外壁剥がれの原因や、修繕の流れ、施工中の様子まで詳しくご紹介します。 外壁が剥がれたきっかけ この住宅は、西側の外壁が特に劣化しており、部分的に浮いた状態でした。所有者様は長らく住んでおらず、空き家として管理されていましたが、お庭の手入れの際に剥がれが見つかり、「安全のために早急に修繕してほしい」とのご相談をいただきました。空き家は定期的な点検が難しいため、外壁や屋根の劣化が目に見えないうちに進行してしまうことがあります。特にモルタル外壁は、水の浸入や下地の傷みが進むと、剥がれや亀裂が発生しやすくなるため注意が必要です。 剥がれの原因は窓枠からの雨水侵入 原因を調べると、雨水の侵入口は2階の木製の窓枠でした。外壁が剥がれた原因は、雨水の浸入でした。現地調査を行ったところ、雨水の侵入箇所は 2階の木製窓枠 でした。木製の窓枠は長年の雨水や湿気にさらされ、徐々に傷んでいました。その結果、窓枠と外壁の間にわずかなすき間ができ、そこから雨水が内部に入り込んでいたのです。雨水は外壁と下地の板の間を通り、下へと落ちていきます。水は重力に従って広がりながら流れるため、表面からは小さな亀裂や浮きしか見えない場合でも、内部で広範囲に影響が出てしまいます。この現場も、外側から見える浮きは一部でしたが、内部では広範囲に水が浸入していました。 外壁を剥がして確認すると… 外壁を剥がしてみると、下地の板や防水紙(ルーフィング)の状態が確認できました。防水紙の状態:茶色く変色してパリパリになっており、防水性能が失われていました。下地板の状態:一部は腐食が進み、強度を保てない状態でした。モルタルは表面だけ固く見えますが、内部の下地が腐食すると簡単に剥がれてしまいます。特にモルタル外壁は、下地の木や金属にしっかり固定されていないと、剥がれや落下のリスクが高まります。このように、外壁の剥がれは表面だけで判断せず、下地や防水紙の状態を確認することが重要です。 修繕の流れ 今回の修繕は次の流れで進めています。 剥がれたモルタルの撤去 まず、浮いたモルタルを慎重に剥がします。無理に力を入れると、周囲の健全な部分まで割れてしまうことがあるため、手作業で丁寧に行います。撤去後、剥がれた箇所の内部の状態をさらに確認し、腐食や水漏れの跡をチェックしました。 下地板の修繕 腐食している部分の下地板は交換・補修します。モルタル外壁は下地がしっかりしていないと施工後にまた剥がれる可能性があるため、ここが最も重要な工程のひとつです。今回は部分的な補修だけでなく、強度が必要な箇所は新しい板を追加し、耐久性を高めました。 防水紙(ルーフィング)の張り替え 次に、防水紙を全て新しいものに張り替えます。防水紙は雨水を下地に浸入させない役割があるため、モルタルを施工する前に必ず確認・交換します。ここで使用する防水紙は耐久性の高い素材を選び、将来の雨水侵入リスクを減らすよう施工しました。 ラスカットの施工 下地修繕、防水紙の張り替えが終わった後は、モルタルを施工するための ラスカット を貼ります。ラスカットはモルタルと一体化する板材で、モルタルの強度を高め、ひび割れや剥がれを防ぐ効果があります。今回の現場でも、剥がれやすかった西面の外壁にしっかりとラスカットを施工しました。 👉 ラスカットについて(野田産業公式サイト) モルタルの新規施工 ラスカットを貼った後、モルタルの施工に進みます。今回はモルタルの厚みや強度に注意しながら、丁寧に仕上げていきます。施工後は乾燥期間設け、強度が十分に出ることを確認して完成となります。 現在の進捗 現場は現在、外壁の解体・下地修繕・防水紙張り替え・ラスカット施工まで完了しています。このあとモルタル施工に進み、新しい外壁に生まれ変わります。空き家の場合、定期的に手入れをしていても見えない部分で劣化が進んでいることがあります。今回のように、外壁の一部が浮いて剥がれてしまうと危険ですので、早めの点検・修繕が大切です。 外壁剥がれのチェックポイント ご自宅の外壁が気になる方は、次のようなサインがないか確認してみてください。 モルタルのひび割れや浮きがある外壁の一部が剥がれかかっている雨の日に外壁内部から水が染み出している窓枠やサッシ周りに隙間や腐食が見られる もしこれらの症状がみられる場合は、早めに専門業者に相談することをおすすめします。 今回の修繕のポイント 原因の特定剥がれの直接原因は雨水の侵入。侵入口を特定することで、再発防止が可能になりました。下地の補修下地板の腐食部分を修繕し、モルタルを支える基盤をしっかり作ることで、長持ちする外壁に。防水紙の張り替え防水紙の状態は外壁の寿命に直結します。古い防水紙はすべて交換しました。ラスカット施工モルタルを直接貼るのではなく、ラスカットを下地に使うことで、ひび割れや剥がれのリスクを大幅に軽減。 まとめ 外壁の剥がれは、表面だけではなく内部の下地や防水層の劣化が隠れている場合があります。特にモルタル外壁は、下地が傷むと簡単に剥がれてしまうため、早期発見・早期修繕が重要です。今回の倉敷市の住宅では、浮いた外壁の撤去から下地補修、防水紙の張り替え、ラスカット施工まで完了し、安全で長持ちする外壁に生まれ変わります。空き家や長く住んでいない住宅でも、定期的なチェックと必要な修繕を行うことで、大きなトラブルを防ぐことができます。外壁に少しでも浮きやひび割れを見つけたら、ぜひ専門業者に点検を依頼して、安全・安心な住まいを守りましょう。 ブログ一覧へ 関連記事をチェックする